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【search/サーチ】全編PC画面だけなのに息ができない!一時停止が必須なほど緻密な伏線と、マウスカーソルが感情を語る超一級品サスペンスを徹底レビュー

とんこつ
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こんにちは!エンタメ大好きなブロガーの「とんこつ」です。

皆さんはインターネットをいつ頃から使い始めましたか?

私がまだ学生だった2000年代前半は、実家のデスクトップパソコンで「ダイヤルアップ接続」のピーヒョロロ……という接続音を聴きながら、深夜にこっそりホームページを作ったり、掲示板(BBS)に書き込みをしたりしていました。

あの頃は「ネットの世界は別世界」という感覚が強かったですよね。

その後、ガラケーからスマホへ、そしてSNSが生活の一部になり、今や「ネットの履歴=その人の頭の中、あるいは人生そのもの」と言っても過言ではない時代になりました。

今回ご紹介するのは、そんな私たちのデジタルライフの進化と、それに伴う闇をこれでもかとリアルに描き出した革新的サスペンス映画『search/サーチ』(2018年公開)です。

公開当時、映画館で観た時のあの「他人のデスクトップ画面をのぞき見しているような、いけない興奮と恐怖」が今でも忘れられません。

今回は、サスペンス映画を何百本も観てきた私が、事実と私見を丁寧に整理しながら、本作の凄さを徹底的に語り尽くします!

個人評価

ワンシチュエーション映画としての完成度を、以下の4つの切り口で評価しました!

  • プロットの緻密さ・伏線回収:★★★★★
  • 映像表現の革新性:★★★★★
  • リアルな恐怖・不気味さ:★★★★☆
  • 親子のエモーショナル度:★★★★☆

全編がパソコンやスマートフォンの画面だけで進行する「スクリーンライフ」と呼ばれる斬新なスタイルでありながら、チープさは一切なし!むしろ、情報量が多すぎて一時停止しながら何度も見返したくなるほどの超一級品サスペンスです。

1. 映画『search/サーチ』の基本情報とあらすじ

まずは本作の概要を表にまとめました。

項目詳細
公開年2018年
監督アニーシュ・チャガンティ(本作が長編映画デビュー作!)
脚本アニーシュ・チャガンティ、セブ・オハニアン
主演ジョン・チョー(父:デビッド・キム役)
出演ミシェル・ラー(娘:マーゴット役)、デブラ・メッシング(ヴィック捜査官役)
上映時間102分

あらすじ

カリフォルニア州サンノゼに暮らすデビッド・キムは、最愛の妻をガンで亡くし、高校生の娘マーゴットを男手一つで育てています。

ある夜、深夜の勉強会に出かけたマーゴットから3回の不在着信があったのを最後に、彼女は消息を絶ってしまいます。

警察による本格的な捜査が始まりますが、手がかりは一向に掴めません。焦燥感に駆られたデビッドは、娘が残したノートパソコンにログインし、彼女のSNSや通話履歴、アップロード動画といった「デジタルの足跡」を辿り始めます。

しかし、そこで彼が目にしたのは、自分の知らない「娘のもう一つの顔」でした。

2. 本編ストーリー

物語の導入部、Windows XPの起動音や古いファミリービデオのファイル、カレンダーの予定の変遷などを通じて、キム一家の幸せな歴史と、母親の闘病・死という悲しい過去がセリフなしでダイジェスト的に描かれます。

この「PCの画面変化だけで家族の10年間を説明する」という演出だけで、すでに監督の手腕に脱帽です。

そして現代。16歳になったマーゴットは、真面目でピアノが得意な自慢の娘。

デビッドは彼女と良好な関係を築いていると信じていました。

しかし、マーゴットが失踪した翌日、デビッドが彼女の友達関係を調べるために彼女のMacBookを開き、数々のサービス(Facebook、Instagram、Tumblrなど)にパスワードを再設定してログインを試みたところから、不穏な事実が次々と浮かび上がります。

デビッドがマーゴットの同級生たちに連絡を取ると、彼らは一様に「マーゴット?学校ではいつも一人で、お昼も一人で食べていたよ」「友達と呼べるようなやつはいない」と答えます。

さらに、毎週通っているはずだったピアノ教室の月謝を、マーゴットが半年近くもサボって自分の口座にプールし、最終的に2500ドル(約30万円)近くの現金をどこかへ送金していた事実が発覚するのです。

捜査を担当することになった優秀な女性刑事、ヴィック捜査官(デブラ・メッシング)と連絡を取り合いながら、デビッドはマーゴットが頻繁に利用していたライブ配信サービス「YouCast」のアカウントにたどり着きます。

そこで彼女は、「fish_n_chips」という名前の、闘病中の母を持つ貧しい女性ユーザーと親しく交流していたことが分かり……。

3. 【ネタバレ注意】『search/サーチ』の見どころ・感想

ここからは結末までの展開を含みますので、まだ観ていない方はご注意くださいね!

息が詰まるクライマックスと衝撃のラスト

捜査が進む中、マーゴットの車が郊外の湖の底から発見されます。

車内からは大量の血痕が見つかり、状況は絶望的に。

さらに、かつて軽犯罪歴のある前科者の男が「自分がマーゴットを暴行して殺害し、遺体を渓谷に捨てた」という告白動画をネット上にアップロードした直後に自殺してしまい、事件は「被疑者死亡のまま解決」として幕を閉じようとします。

しかし、デビッドは諦めきれません。

娘の追悼式を行うためにネットの葬儀手配サービスを利用していた際、サービスが提示してきた「モデルの女性写真」に目が留まります。

そのモデルの顔は、マーゴットがライブ配信で親しくなり、大金を送金していた「fish_n_chips」のプロフィール画像と全く同じだったのです。

「fish_n_chips」は、モデルの写真を盗用した「なりすまし(キャットフィッシュ)」でした。

デビッドがそのアカウントのIPアドレスを辿り、真実を突き止めたとき、衝撃の全貌が暴かれます。

犯人は、捜査を指揮していたヴィック捜査官の息子、カーターでした。

カーターは以前からマーゴットに好意を抱いており、彼女に近づくために「母親が病気で、お金に困っている女子大生」になりすましてライブ配信で接触していました。

マーゴットが送金した2500ドルは、カーターを助けたい一心の手助けだったのです。罪悪感に苛まれたカーターは、直接会って金を返そうと彼女を郊外の湖(バルボサ湖)近くに呼び出しますが、口論の末に彼女を深い渓谷へ突き落としてしまいます。

ヴィック捜査官は、息子の犯行を隠蔽するため、自らこの事件の担当に志願。

捜査の目をそらすために嘘の情報をデビッドに与え、前科者の男に罪をなすりつけて口封じのために自殺に見せかけて殺害していたのです。

警察に拘束されたヴィックの自白により、生存は絶望的と思われていたマーゴットでしたが、事故直後に激しい豪雨が降ったことで渓谷の底に水分が保たれ、奇跡的に生き延びていたことが判明。デビッドの手によって、無事に救出されるのでした。

とんこつ的、ここが最高に不気味で面白い!

  1. ネット社会の「二面性」と「人間の冷酷さ」のリアルな描写

    マーゴットが失踪した直後、同級生たちは「そんなに親しくなかった」と冷淡な態度をとっていました。

    しかし、事件が全米のニュースになり「#FindMargot(マーゴットを探せ)」というハッシュタグがトレンド入りした途端、彼らは「彼女は私の親友だった」「無事を祈っている」と涙ながらに自撮り動画をアップし始めます。

    この、ネット特有の「お祭り騒ぎ」と、自己顕示欲のために他人の不幸を利用する人間の薄っぺらさの描写がリアルすぎて、思わず「いるいる、こういう人……」と冷や汗が出ました。
  2. 「マウスカーソルの動き」だけで感情を語る演技力

    本作で最も震えたのは、主演のジョン・チョーの顔演技だけでなく、画面上のマウスカーソルの動きそのものが感情を表現している点です。

    メッセージを入力したものの、送信するのを躊躇ってバックスペースキーで一文字ずつ消していく描写。

    フォルダを開くスピード、検索窓に入力する手元のブレ。言葉以上に「沈黙」や「迷い」がパソコンの操作画面から滲み出ていて、これまでのどんな映画よりもダイレクトに主人公の心拍数が伝わってきました。

4. ラストの結末を徹底考察!あのシーンが意味すること

本作の結末は、見事なハッピーエンドとして締めくくられます。しかし、ラストのデビッドとマーゴットのやり取りには、現代の親子関係に対する非常に深いテーマが隠されています。

「お母さんも誇りに思っているはず」――テキストメッセージが意味するもの

事件解決後、マーゴットが大学に進学し、父と娘が日常のパソコン画面でチャットをするシーンで映画は終わります。

そこでデビッドは、マーゴットに向けてメッセージを送ります。そこには、これまで二人が避けてきた「亡くなった母親」の話題が自然に盛り込まれていました。

母の死後、デビッドは「娘を傷つけたくない、悲しませたくない」という思いから、家の中で母親の話題を出すことを極端に避けていました。

しかし、マーゴットにとっては、その父親の「気遣い(=沈黙)」こそが、「お父さんはお母さんの死をもう忘れてしまったのではないか」「自分は一人ぼっちだ」という孤独感を生む原因になっていたのです。

デビッドがマーゴットのPCにログインしたことで、彼女がGoogleカレンダーの「母の命日」の予定を何度も見返していた形跡や、母との思い出のピアノを辞めたがっていた本当の理由(ピアノを弾くと母を思い出して辛いから)を知ることになります。

ラスト、お互いに隠し事をせず、インターネットというフィルターを通しながらも、最も泥臭く本音のコミュニケーションをとれるようになった二人。

デジタルツールは一見、人と人との距離を遠ざける冷たいものに思えますが、本作は「使う人間の愛の深さによって、デジタルは最高の絆の修復ツールになり得る」という救いを提示しているのだと考察します。

5. まとめ:『search/サーチ』はこんな人におすすめ!

  • すべての伏線が綺麗に回収される、極上のミステリーを味わいたい人
  • ワンシチュエーション映画の、これまでにない革新的な表現を体感したい人
  • SNSやネットに潜む「現代ならではの恐怖」にゾクゾクしたい人
  • 最後に温かい涙が流れる、親子の絆を描いたドラマが観たい人

SNS時代の今、1秒たりとも目が離せない究極のリアルタイム・サスペンス。

観終わった後、あなたも自分のスマートフォンのセキュリティ設定や、家族とのメッセージのやり取りを、思わず見直したくなるはずです。

ぜひ、部屋を暗くして、パソコンのモニターの前にいるような感覚で楽しんでみてくださいね!

それでは、また次のエンタメ部屋でお会いしましょう。とんこつでした!

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