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【花束みたいな恋をした】「恋愛には賞味期限がある」…そう語った2人が、別れの瞬間に手に入れたもの。5年間の“花束”が散る意味を徹底考察

とんこつ
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導入

みなさん、こんにちは!あらゆるエンタメを愛してやまないブロガーの「とんこつ」です!

突然ですが、みなさんは2021年の初め頃って何をしていましたか?

私はちょうど、スマホの画面をスクロールしながら、世界中で空前の大ヒットを記録していた音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」の招待枠を必死に探したり、おうち時間のお供に「マリトッツォ」をテイクアウトして写真を撮ったりしていました。テレビや配信を開けば『呪術廻戦』の「領域展開」というフレーズが爆発的なブームになり、音楽サブスクのランキングでは優里さんの『ドライフラワー』やAdoさんの『うっせぇわ』がチャートを独占していた、あのコロナ禍の閉塞感の中で新しいデジタルカルチャーが急激に花開いていった時代の空気感。

当時、30代に入ったばかりだった私は、自宅でのリモートワークが増え、人と直接会う機会が減ったことで「自分の人生、このまま静かに過ぎ去っていくのかな……」というぼんやりとした不安と孤独を抱えていました。かつて20代の頃に夢中になった映画や音楽への熱量も少しずつ冷め、仕事と生活の往復で心がカサカサに乾いていた時期でもあります。

そんなエンタメが私たちの孤独を癒やしてくれていたあの冬、気晴らしに訪れた映画館の暗闇で、私の止まっていた感情を容赦なく激震させる1本の映画に出会いました。

それが『花束みたいな恋をした』でした。

正直、観る前は「今どきの若い子たちのキラキラした恋愛映画かな」なんて高をくくっていたんです。しかし、スクリーンの中で描かれたのは、自分と全く同じ本を読み、同じ音楽を聴き、運命を感じた2人が、社会の現実に揉まれて少しずつすれ違っていく生々しすぎる5年間でした。

終盤のファミレスのシーンに差し掛かったとき、私はスクリーンの前で息ができなくなるほどの胸の痛みに襲われ、喉の奥を締め付けられながら涙をボロボロとこぼしていました。かつて20代の頃、カルチャーを免罪符にして現実から目を背け、大切な人とすれ違ってしまった自分自身の痛烈な過去の記憶が、濁流のように脳内に溢れ出してきたからです。

上映が終わり、明るくなった劇場で、周りの若いカップルたちも無言で目頭を押さえていました。あの日、私のカサカサに乾いていた心に「かつて誰かを愛した記憶の愛おしさと切なさ」を容赦なく突きつけてきたこの作品について、私自身のリアルな苦い体験とともに語り尽くしたいと思います!

基本情報&ワンポイント

項目詳細
タイトル花束みたいな恋をした
公開年2021年1月29日
監督土井裕泰
脚本坂元裕二
主要キャスト菅田将暉(山音麦役)、有村架純(八谷絹役)
一言超要約偶然の出会いから好きなカルチャーが100%シンクロして恋に落ちた2人が、大学卒業後の社会の現実と同棲生活の中で少しずつすれ違い、最高の5年間に終わりを告げるまでを描いた、痛烈で美しい恋愛リアリズムの金字塔。

とんこつの心をえぐった/熱狂させた体験的ハイライト

あらすじを順番になぞるだけの退屈なストーリー説明なんて絶対にしません!スクリーンの前で私がどこで息を呑み、どの瞬間に胸を引き裂かれて涙を流したのか、その熱量を聞いてください。

1. ファミレスでの「過去の自分たち」との対峙——胸を刺されたような激痛に涙が止まらなかった

別れを決意して入った思い出のファミレス「ジョナサン」で、麦が「家族として冷めた関係のままでいいから結婚しよう」と必死に縋るシーン。その直後、隣の席に、かつての自分たちと全く同じようにジャックパーセルを履き、キラキラした目でサブカルチャーを語り合う初々しい若い男女が座る場面です。

あの若いカップルを見た瞬間、私はスクリーンの前で胸を鋭利なナイフで刺されたような激痛を感じ、ボロボロと涙が溢れ出しました。

「もうあの頃の眩しい私たちには二度と戻れない」という残酷な現実を、突きつけられた麦と絹。子供のように声を上げて号泣する麦の姿に、私もまた、過去に二度と戻れない時間と、守れなかった約束の数々を思い出して、座席で肩を震わせて泣いていました。あんなにも愛おしかった時間が、時間の経過とともに消えていく寂しさに、心が千切れそうになりました。

2. 本棚から消えていく小説と『人生の勝算』——現実の侵食に喉の奥が乾いた

営業の仕事で連日疲れ果てた麦の部屋で、かつて2人で買い揃えた今村夏子さんや穂村弘さんの本が押しやられ、本棚にビジネス書『人生の勝算』が並び始めたあの瞬間。

あのカットを見たとき、私はあまりのリアルさに喉の奥が乾き切って、冷や汗が吹き出しました。

「学生時代の全能感」が、社会のシステムの中に組み込まれて粉々に砕かれていく感覚。私自身も20代後半、仕事の忙しさに追われて大好きだった文芸誌を開く気力が失せ、デスクの横に自己啓発本を積み上げていた時期がありました。自分が大人になって「社会適合」していく裏で、何か大切な魂の一部分を削り落としていくあの生々しい痛みがフラッシュバックし、スクリーンを直視するのが辛くなるほどでした。

3. Googleストリートビューに刻まれた笑顔——奇跡のような救いに胸が温かくなった

物語のラスト、麦が自宅のPCでGoogleストリートビューを開くと、かつて多摩川の土手を、焼き立てのパンを抱えて笑顔で歩いていた「あの頃の自分と絹」が奇跡的に写り込んでいるのを見つけるシーン。

画面の中の眩しすぎる笑顔を見た瞬間、それまでの息が詰まるような切なさが一気に吹き飛び、私の胸の奥にじわっと温かいものが広がっていきました。

たとえ関係が終わってしまっても、過ごした時間までが無に帰すわけではない。あの5年間は間違いなく本物で、世界で一番幸せだったんだという証明。画面の前で少し照れくさそうに笑う麦の表情に重ね合わせるように、私自身の過去の苦い失恋も「あれで良かったんだ」と肯定された気がして、救われたような温かい涙がこぼれ落ちました。

自分の人生・価値観と重なった独自の視点

初見時は「自分の苦い過去の恋愛を強制的に掘り起こされた映画」という強烈な衝撃でしたが、30代も半ばになり、社会の中で生きる厳しさと自分の限界を知った上で観返すと、この作品は私自身の人生観や仕事との向き合い方を深く見つめ直させる存在になりました。

1. 「趣味の共有」を運命と錯覚していた20代の痛烈な若さ

20代の頃の私は、「好きなバンドが同じ」「好きな映画監督が同じ」という共通点があるだけで、相手と魂レベルで深くつながれたような錯覚を起こしていました。劇中の麦と絹が、押井守監督や今村夏子さんの作品で「自分と全く同じ脳内をしている」と歓喜したようにです。

しかし、大人になった今なら痛いほど分かります。趣味やカルチャーの好みが一致していることは、人生の過酷な局面を共に乗り越える「生活の根拠」にはなり得ないのだということが。

生き方や価値観、仕事に対するスタンスがズレ始めたとき、かつてあれほど強固に見えた「カルチャーの共通点」は一瞬で崩れ去ってしまう。趣味でつながる恋の儚さと、それゆえの美しさを知ったことで、私は他人と本当の意味で向き合うことの難しさと尊さを教えられました。

2. 「社会的自立」のために捨てたものと、引き換えに得た「生きる力」

作中で、イラストレーターの夢を諦め、絹との生活を守るために過酷な営業職に就いた麦。彼は「生きること」に必死になるあまり、大好きだった映画や本を楽しむ余裕を失っていきます。

この麦の変貌を単なる「変節」や「裏切り」として責めることは、私には絶対にできません。私自身も会社員として生きていく中で、かつて夢中だったカルチャーから離れ、数字や効率を優先せざるを得ない局面を何度も経験してきたからです。

麦は、絹との生活という「現実」を守るために、己の純粋さを犠牲にして社会と戦っていた。それは泥臭くも切ない「大人の責任の取り方」だったのだと思います。理想を追い続けることの美しさと、現実を泥臭く生き抜くことの厳しさ。その両方の痛みが分かりすぎるからこそ、この映画は私の生き方の選択を優しく肯定しつつも、胸の奥を刺し続けてくるのです。

まとめ:この作品が私に教えてくれたこと

映画『花束みたいな恋をした』は、単なる共感型の悲恋ラブストーリーではありません。私にとってこの作品は、「人生には、どれだけ大切に手入れをしてもいつかは枯れてしまう『花束』のような時間がある。けれど、その枯れてしまった思い出こそが、私たちが大人になって自立して生きていくための糧になる」という、人生の美しさと厳しさを教えてくれた一生ものの名作です。

あの日、映画館の暗闇で味わった、胸が引き裂かれるような切なさと、最後に残ったほろ苦くも前向きな温もり。

観終わった後、自分が通ってきた20代の足跡や、かつて大切だった誰かの面影が、きっと愛おしく思えてくるはずです。

もし今、あなたが「毎日の生活に追われて大切な感情を忘れている」「過去の失恋や選択をどこかで後悔している」と感じているなら、ぜひ今夜、部屋の明かりを少し落として、麦と絹の奇跡のような5日間に心を寄せてみてください。

観終わった後、あなたの心の中にある「あの日咲いていた花束」が、優しい光を放ち始めることを心から願っています!

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