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【クローバーフィールド/HAKAISHA】ラストの絶望。観覧車のシーンに映り込んだ“最悪のカウントダウン”を徹底考察

とんこつ
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こんにちは!エンタメ大好きなブロガーの「とんこつ」です。

突然ですが、みなさんは2008年頃って何をしていましたか?

私はちょうど、画面をスライドさせるタイプのガラケーで「前略プロフィール」の質問項目を埋めるのに必死だったり、iPod nanoでPerfumeの『ポリリズム』をリピート再生しながら通学していた、まさに青春真っ盛りの時期でした。

あの頃の映画館の独特な熱気って、今でも忘れられないんですよね。

そんな私が、当時映画館の大スクリーンで観て「とんでもないものを観てしまった……!」と、文字通り座席から立ち上がれなくなるほどの衝撃を受けた作品があります。

それが、J・J・エイブラムス製作のパニック映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』です。

当時は「YouTube」や謎に包まれた特設サイト(劇中の架空企業のホームページなど)を使った”考察型”のプロモーションがネット黎明期のオタクたち(私含む)の間で大バズりし、公開前からお祭り状態でした。

今回は、公開から時間が経った今だからこそ、あの時のお祭り騒ぎを思い出しつつ、事実と私見をしっかり整理しながら、本作の魅力とあの衝撃的なラストの結末について徹底的に語り尽くしたいと思います!

画面酔い対策の準備はいいですか?それではいってみましょう!

個人的な評価

本作は、観る人によって評価が180度分かれる「尖り散らかした大傑作」です。当時の興奮を思い出しつつ、以下の4つの軸で評価してみました。

  • 臨場感・没入度:★★★★★(POVの限界に挑んだ圧倒的な現場感。自分がニューヨークにいる錯覚に陥ります)
  • 絶望・パニック度:★★★★★(何が起きているか最後まで分からない恐怖。逃げ場のない絶望感は一級品)
  • 画面の激しさ(酔いやすさ):★★★★★(星が多いほど激しく揺れます!手ブレ補正なしのガチカメラワークなので注意!)
  • 万人受け度:★★☆☆☆(親切な説明は一切なし。すっきりしたハッピーエンドを求める人には不向きかも)

1. 映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』の基本情報とあらすじ

まずは本作の基本的な情報から整理していきましょう。

項目詳細
原題Cloverfield
公開年2008年(日本公開:2008年4月5日)
製作J・J・エイブラムス、ブライアン・バーク
監督マット・リーヴス
脚本ドリュー・ゴダード
上映時間85分
主なキャストマイケル・スタール=デヴィッド(ロブ役)
T・J・ミラー(ハド役)
オデット・ユーストマン(ベス役)
リジー・キャプラン(マリーナ役)

あらすじ

ニューヨークの一角で、日本への栄転が決まった青年ロブの送別パーティーが開かれていた。

友人たちがビデオカメラを回し、和気あいあいと盛り上がる中、突如として大地を揺るがす大爆破音と激しい震動がアパートを襲う。

何事かと屋上に上がった彼らの目に飛び込んできたのは、夜の街で爆発する高層ビル。

パニックに陥り街へ逃げ出した彼らの前に、信じられない轟音とともに「自由の女神の頭部」が轟音を立てて降ってきた――。

2. 本編ストーリー

本作の最大の特徴は、「アメリカ国防総省が回収したビデオカメラの映像(ケース名:クローバーフィールド)」を、そのまま私たちが目撃しているという体裁(POV/主観視点)で進むことです。

そのため、映画はロブと恋人のベスが楽しそうに過ごす過去のプライベート映像の「上書き」として始まります。

送別パーティーの真っ最中、突如としてニューヨークが謎の襲撃を受けます。

停電し、パニックになりながら街へ避難したロブ、カメラを託された親友のハド、兄のジェイソンたち一同。

崩落するビル、立ち込める爆煙。

2001年の「9.11」を強く彷彿とさせるリアルで凄惨な光景の中、彼らは煙の向こうに「何か巨大な影」を目撃します。

混乱の最中、ロブの兄ジェイソンがブルックリン橋の崩落に巻き込まれて絶望する中、ロブの携帯電話に、パーティーを途中で抜けた恋人ベスからの着信が入ります。

彼女はミッドタウンの自宅マンションで身動きが取れず、重傷を負っているというのです。

街はすでにアメリカ軍が出動し、謎の巨大生物との間で激しい戦闘が始まっていました。

一般市民は全員避難するよう命令が出される中、ロブはベスを救うために、軍の制止を振り切って化け物が闊歩する中心地へと向かうことを決意。

カメラを回し続けるハド、そして友人のリジーとマリーナも、危険を承知でロブに同行することになります。

地下鉄の暗闇を歩き、不気味な小型の寄生生物に襲われながらも、彼らはなんとかベスが待つ超高層マンションへとたどり着きます。

ビルは巨大生物の攻撃によって大きく傾き、いつ倒壊してもおかしくない状態。

果たしてロブたちはベスを救い出し、この地獄と化したニューヨークから脱出することができるのでしょうか。

カメラは、彼らの決死の足取りをただひたすらに記録し続けます。

3. 【ネタバレ注意】『クローバーフィールド/HAKAISHA』の見どころ・感想

ここからは物語の核心、そしてラストの結末に触れていきますので、未見の方はご注意ください!

ラストの結末:地獄のカウントダウンと最期の瞬間

傾いたビルから奇跡的にベスを救出したロブたちでしたが、脱出のヘリが用意されたセントラルパークへ向かう途中、街を徘徊する小型の寄生生物に噛まれていたマリーナの体が突如異変を起こし、軍の隔離テント内で破裂するという凄惨な死を迎えます。

残されたロブ、ベス、ハドの3人はなんとか軍の最終救出ヘリに乗り込み、上空へと逃れることに成功。

ヘリの窓から見下ろしたニューヨークは、軍の空爆を受け、まるで絨毯爆撃を受けたかのような火の海でした。

「これで助かった」と思った瞬間、爆煙の中から突如として巨大生物が跳ね上がり、ヘリを撃墜。

セントラルパークに墜落したヘリの残骸から、命からがら這い出した3人。

しかし、カメラを拾い上げたハドの目の前に、ついにその「巨大生物」が完全に姿を現します。

圧倒的な質量と不気味なフォルム。ハドは一瞬で噛み殺され、カメラは地面に転がります。

ロブとベスはカメラを回収し、近くのコンクリート製の橋の下(グレイスロット・ブリッジ)へと逃げ込みます。

外では、怪獣もろとも街を消し去るための軍の最終作戦「ハンマーダウン(焦土作戦)」のサイレンが鳴り響き、爆撃の轟音が近づいてきます。

二人はカメラに向かって、自分たちの名前と「何が起きたかを記録するためにこれを残す」と言い残し、お互いへの愛を叫び合います。

そして、凄まじい爆発音とともに橋が崩落し、画面は砂嵐(ホワイトアウト)へ。

静まり返った画面に流れたのは、事件の数週間前、ロブとベスが遊園地(コニーアイランド)の観覧車の中で楽しそうに笑い合っている過去の映像でした。

ベスがカメラに向かって「最高の1日だった」と微笑むシーンで、映画は完全に幕を閉じます。

私見バリバリの見どころ&感想!

① 「神の視点」を徹底的に排除した、新時代のパニック描写

映画を観ていて最高にしびれたのは、「政府の偉い人が集まる会議室」や「ニュース番組の解説」が一切描写されない点です。

普通の怪獣映画なら、「怪獣の体長は◯メートル、太平洋の深海から現れ云々……」という説明が入りますよね。

でも本作にはそれが一切ありません。登場人物たちが知る情報は、目の前で起きている爆発と、たまに耳にする軍人の怒鳴り声だけ。

この「何が起きているか分からない」というリアルな恐怖が、観客をスクリーンの向こう側に引きずり込みます。

スマホもSNSも今ほど普及していなかった2008年当時、もし現実にこんな災害が起きたら、私たちは間違いなくハドたちと同じように情報難民になって右往左往していたはずです。

② 凄惨すぎる「寄生生物」の恐怖

巨大怪獣だけでなく、その体からボロボロと落ちてくる犬サイズの「小型寄生生物」の存在が、サスペンスとしての恐怖を何倍にも跳ね上げています。

特に地下鉄のトンネル内、暗視モードのカメラに映し出される彼らの姿は完全にホラー。

そして、それに噛まれたマリーナが、軍の隔離カーテンの向こう側で「お腹が膨れて爆発する(シルエットだけが見える)」という描写は、直接的なグロ映像ではないからこそ、想像力を掻き立てられて本当に不気味で最高でした。

③ 過去の「幸せな記憶」がもたらす極上の皮肉と切なさ

映画の構成として、最も天才的だと思ったのが「上書きされたプライベートビデオ」という設定です。

地獄のような逃走劇の合間に、カメラの調子が悪くなったり、録画を一時停止したりするたびに、数週間前のロブとベスの甘酸っぱいデート映像が一瞬だけ挿入されるんです。

満面の笑みを浮かべるベス、穏やかなニューヨークの海。

このコントラストがあるからこそ、ラストシーンで二人が泥泥になりながら愛を誓い合って死んでいく姿が、より一層悲劇的に、そして美しく心に刺さります。

4. ラストの結末を徹底考察!あのシーンが意味すること

さあ、ここからが本題です!本作のラストや劇中に散りばめられた謎について、当時明かされた公式設定や裏設定も交えながら、とんこつなりの考察を展開していきます。

考察1:ラストの遊園地のシーン、海の向こうに「何か」が落ちている?

映画の本当に最後の最後、コニーアイランドの観覧車から撮影されたのどかな海の映像。

画面の右奥のほうをよーーく見ると、空から小さな「何か」が海に向かって高速で落下し、水しぶきを上げているのが映り込んでいます。時間にしてわずか1〜2秒。

これ、初見だとまず気づかないレベルの仕込みなのですが、これこそが「怪獣が地球に現れた瞬間」あるいは「怪獣を眠りから目覚めさせた原因」です。

事実として、製作のJ・J・エイブラムスは後に「あの怪獣は深海にいた”赤ん坊”である」と明かしています。では、なぜ目覚めてしまったのか?

ここには、本作の公開時にネット上で行われた大がかりな代替現実ゲーム(ARG)の存在が絡んできます。

劇中でロブが転職する予定だった日本の企業「タグルアト社」は、深海での採掘を行っているかなり怪しい企業なのですが、彼らの人工衛星「チムポ(Chimpo)」が海底に落下した、あるいは海底での過剰な採掘によって、深海で何千年も眠っていた怪獣の生態を刺激してしまった……というのが有力な設定です。

つまり、ロブとベスが「最高の1日だった」と笑い合っていたまさにその瞬間、彼らを地獄に突き落とすカウントダウンはすでに始まっていたという、あまりにも冷酷な伏線なのです。

考察2:タイトル『クローバーフィールド』と邦題『HAKAISHA』の意味

原題の『Cloverfield(クローバーフィールド)』は、直訳するとクローバーの牧草地ですが、これは劇中でアメリカ国防総省がこの一連の怪獣襲撃事件につけた作戦名・ケース名です。

同時に、J・J・エイブラムスのオフィスがあったサンタモニカの通りの名前(Cloverfield Blvd)に由来しているという現実的な小ネタもあります。

一方で、日本の公開時につけられた物議を醸した邦題『HAKAISHA(破壊者)』。

当時は「ストレートすぎる」「B級映画っぽい」と映画ファンの間で賛否両論がありましたが、今振り返ると、この『HAKAISHA』という言葉には深い意味を感じずにはいられません。

この映画における「破壊者」とは、間違いなくあの巨大怪獣のことですが、同時に「ロブたちの日常や若さゆえの傲慢さを一瞬で粉砕した現実」そのものを指しているのではないでしょうか。

恋人との関係に悩み、キャリアに悩み、友達とバカ騒ぎをしていた若者たちの矮小なドラマが、圧倒的な暴力を前にして文字通り「破壊」されていく。

あの邦題は、ある意味でこの映画の本質を暴力的に表現していたなと感じます。

考察3:エンドロールの後に流れる「謎の音声」の正体

映画が完全に終わり、スタッフロールもすべて流れ切った最後の最後、かすかなノイズと共に男性の声で「Help us(助けて)」という無線のような音声が流れます。

やっぱり全員死んでしまったんだ……と絶望的な気持ちにさせられる演出ですが、実はこの音声を「逆再生」すると、全く違う言葉が聞こえてくる仕掛けになっています。

逆再生した音声がこちら。

「It’s still alive(それは、まだ生きている)」

鳥肌が立ちましたよね。

軍が街ごと消し去るレベルの爆撃(ハンマーダウン作戦)を敢行したにもかかわらず、あの怪獣は死んでいなかった。

あるいは、もっと別の個体が存在していることを示唆しているのです。

この一言によって、映画は単なる「あるカップルの悲劇の記録」から、「人類の終わりの始まり」へとスケールを広げて幕を閉じます。

観客に一切の安寧を与えない、J・J・エイブラムスらしい最高に意地の悪い、そしてゾクゾクする演出です。

5. まとめ:『クローバーフィールド/HAKAISHA』はこんな人におすすめ!

映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』は、公開から15年以上が経過した今観ても、全く色褪せない強度を持ったパニック映画の金字塔です。

この映画は、特に以下のような方に激しくおすすめします!

  • 「怪獣映画」をこれまでにない新しい視点で体感したい人
  • 映画を観ながらネットで考察サイトを漁るのが大好きな人
  • 90分弱でジェットコースターのようなスリルと絶望感を味わいたい人
  • ハッピーエンドよりも、美しく切ないバッドエンドが好物な人

カメラの激しい揺れによる「画面酔い」だけは本当に注意が必要なので、部屋を明るくして、少し画面から離れて観てくださいね(笑)。

あの2008年の空気感、ガラケーを片手にネットの考察掲示板を狂ったようにスクロールしていたあの頃の熱量を、ぜひ今一度、この映画を通して体感してみてください!

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